今朝は、久しぶりに目覚めのいい朝だった。
昨晩、倍音オーケストラの演奏を生で聴き(浴び)、
きっと眠りが深かったのだろう。
倍音オーケストラは、クリスタルボウル(牧野持侑)、波紋音(永田砂知子)、
カリンバ、インディアンフルート(BUN)、シタール(ヨシダダイキチ)で
編成されたその名の通り倍音を紡ぎ出すオーケストラ。
瞑想しながら聴いていたら、音の森から次第に宇宙にまで連れていかれた。
それぞれの個性が立つことなく音素となる時、森羅万象の音宇宙が現れる。
ガムランの音世界に一番近いかも知れない。
個性の押し売りほど聴いていて、観ていてうるさいものはないが、
エゴからの解放はなんて気持ちがいいのだろう。
「けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、
おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、
どんなにねがうかわかりません。」
(宮沢賢治『注文の多い料理店』序文より)