秋の庭は寂しい。
草木の勢いは夏でピークを迎え、秋の声とともになりを潜め、冬枯れる。
自然の摂理、宇宙の道理と分かっていながら寂しいと思う。
そして、この物理次元に住んでいる限り、ありとあらゆるものが
陰陽、明暗、上昇下降、生死…の二極を行ったり来たりする
バイオリズムから逃れることは出来ない。
だから、この世の恒常は幻想だ。
常に変わっていくのが現実なのだ。
と、頭では分かっていても、人はなかなか自分の幻想に気付かない。
悪い事は、二度と御免だと思うが、良い事はいつまでも続いて欲しいと願う。
それもまた執着と見抜くことが出来れば、少なくとも心だけは、
どんな時も中庸に保つことが出来る。