時は数えるまで、その姿を隠している
ヒトだけが指折り時を数える
そして時を捕まえた気になっている
しかし、時はただやって来ては過ぎてゆくだけ
ヒトはまた時に区切りを付けたがる
昨日、今日、明日…
しかし、悠久の時を泳ぐかのような老海ガメや鯨には関係ない
森の主のようなカモシカやクマにも…
そんな区切りは存在しない
今、今、今…があるだけ
しかしまた、区切りを付けることで、ヒトは文学や芸術を生み出してもいる
時はヒトの苦悩の元と同時に喜びの元
昨日を振り返ることに喜びと悲しみが伴うように
明日を想う中に不安と希望が同居しているように