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先週の土曜日(6日)、今年一月にハワイを発ったカヌー「ホクレア号」が
横浜港に着いた。この時代にGPSや羅針盤さえ使わず、ポリネシアンの伝統的な 航海術で日本までやって来たのだ。 その存在を知ったのは、9年前に観た映画「ガイアシンフォニー第三番」でだった。 9年前(98年)の丁度今ごろ、僕はアラスカを旅していた。 その映画の影響と星野道夫の「森と氷河と鯨」に触発され、そこに綴られた 南東アラスカの旅を少しだけトレースしたいと思ったのだ。 わずか一週間だったが、まるで星野さんの魂に導かれたとしか思えないような 不思議な出会いやタイミングに彩られた旅となった。 星野さんと親交の厚かった2人のネイティブの人たちと、偶然次々出会った。 その一人ウィリー・ジャクソンとは、ケチカンのフェリー乗り場で出会い、 船上での2日間を一緒に過ごすことになった。 次の寄港地シトカでは、町中を歩いている時にボブ・サムに出会い、 その晩は夕食に招かれたのだった。 最後の寄港地ジュノーでは、久しぶりに復活させたという南東アラスカ近辺の 部族のギャザリングを見ることが出来た。そして、ウィリーとの再会。 さらに2日後、アラスカ滞在最終日、飛行機に乗り込むと雨が降り出した。 南東アラスカは、普段雨がちな土地なのだが、僕がアラスカに入った 一週間というもの一度も降らなかったのだ。 そぼ降る雨を窓外に眺め、直前に買った絵本の1ページ目を開いて、 驚いた。そこには、「星野道夫に捧げる」と書かれていた。 帰ってからも、不思議な「ご縁」は続き、「ガイアシンフォニー」の 龍村監督と知り合うことになり、その後ボブ・サム来日の折りには、 「神話を語り継ぐ人々」などのお手伝いをすることになったりもした。 これらは、一体何なのだろう。このような流れをどう解釈すればいいのだろう? 最近、少しずつ見えて来たのは、きっと人間の営みというのは、 巨大なタペストリーという神話を編んでいるようなものなのだ。 様々な色の糸が複雑に織りなされ、それらが絡み合い複雑な絵柄(物語)を 紡いでいく。なかには、派手な糸も地味な糸もあり、とかく派手なものに 人の目は行きがちだが、地味な糸がなければ、タペストリーは、編み上がらない。 一本たりとも無駄はない。 ホクレア号の船体は、アラスカで切り出されたコアの巨木で出来ている。 アラスカのネイティブ(ウィリー・ジャクソンのファミリー)から ハワイのネイティブ(ナイノアたち)への贈り物だ。 星野さんの書いた「旅をする木」のストーリーそのままに。 6日、入港式の後、龍村監督の講演会でもそのことに言及され、 今回ようやく日本にたどり着いた経緯を感慨深く語られた。 翌7日、どしゃ降りの雨の中行われた入港歓迎セレモニーで、 ホクレアのナビゲートを30年間務めたナイノア・トンプソンのスピーチも とても感慨深く、感動的だった。セレモニーが終わる頃、雨も上がった。 セレモニーに呼応するかのような浄化の雨、癒しの雨だった。 「ガイア第三番」が作られて丁度10年目、その中で示された円環が、 ようやく繋がった瞬間だった。でも、ここで完結した訳ではない。 10年前にアラスカを旅立ったその木は、ハワイでホクレアとなり、 今.....日本にたどり着いた。そこには、係わった人たちの言葉以上に 深い意味があると思う。 科学技術万能の世の中で、それらに頼らなくても、古代の叡智を復活させ、 人間の潜在能力を呼び戻すことが出来るのだということを、身をもって 証明してくれたナイノアとクルーたち。 彼らの軌跡(=奇跡)は、現代の神話として語り継がれるに違いない。
by flying-falcon
| 2007-06-13 03:14
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