はふ〜、読み終わった。遅まきながら.....。(笑)
友人から借り、正味2日で一気に読んでしまった。
泣けた。傑作だと思った。
そんじょそこらの小説は負ける。
一見、レトロ趣味をくすぐるヒーロー物語。
だが、一見屈託のないケンジ(主人公)にもまた影があったのであった。
無論、物語の主人公と言えど人間である限り、葛藤や挫折から無縁な訳は
ないのだが、その影が重要なポイントだと言うことには、読んでいて
最後の最後まで思いもよらないはずなのである。
というか、その点には全く気にも留めずに読み進められるのだが.....。
にも関わらず、その点がこの物語を終結させるための重要な点だということに
最後の最後に驚かされる。というか、胸を打つと言う方が正しいか.....。
「正義」という言葉で括ってしまえばそれまでだが、
「人には絶対に譲れないものがあるし、立ち上がらなければならない時がある」
ということを陳腐にならずに説得させる力がこの物語にはある。
こんな時代だからこそ、余計それが響くのかも知れないが。
だから、これは大人も読むべきマンガであると思う。
ピュアなゆえに光も影も持っていた少年期の自分の姿を忘れてしまった大人は、
特に.....。昭和30年代生まれは、ジャスト・ミートです。(笑)